日本伝統のこぎん刺し。根強いファンも多い手芸ではありますが、近所の手芸屋さんに行けば必ず材料が手に入る……という程には一般に広く浸透しているわけでもないのが現状です。
もちろん現代では手に入らなければ通販で購入すればよい話ではあるのですが、初めからがっつりこぎん刺しに手を出すぞ!という意気込みのある方であればともかく『ちょっと興味を持ったからすぐに出来るならやってみたいな』くらいの感覚である場合はそれもなんだか面倒だったりしますよね。
また、既にこぎん刺しをされている方の中にも、出来ればもっと色んな糸でこぎん刺しを試してみたい!と思っている方もおそらくいらっしゃるかと思います。
なので今回はこぎん糸の代用品に出来るものについて、実際に私が代用して試してみた感想を踏まえて話をしていきたいと思います。
これからこぎん刺しを始めてみたいけれどすぐにはこぎん糸が手に入らない方や、もっと色んな糸でこぎん刺しを試してみたいと思っている方は、是非今回の記事を参考にしてみてください。
25番刺繍糸
まず最も手に入りやすい・思い付きやすい代用品は25番刺繍糸だと思います。
何かしらの刺繍をやったことのある方ならまず自宅にあるでしょうし、手芸店に行けば必ずあります。
有名メーカー品と違っておすすめはしませんが一応100均にも普通に置いてありますので、手に入らないということがない代用品です。
また、とにかく色数が豊富ですので理想の色に巡り合えることでしょう。
手に入りやすいこと、色数が多いことは大変魅力ですが、本来のこぎん糸のように太い糸をそのまま使うのではなく25番刺繍糸らしくきちんと1本1本引き揃えてから使うことになりますので、刺しあがりの雰囲気は本来のこぎん刺しとは結構違います。
また、やはり刺繍糸ですので和ではなく洋風の光沢も感じます。気になる人は気になってしまうかも知れません。
ですが、近年ではこぎん刺しの書籍でも敢えて25番刺繍糸を使った作品が紹介されていたりもしますし、こぎん刺しの新たなバリエーションとして楽しんでいる方も多いので、代用品としては十分な選択肢なのは間違いないです。
- 手に入りやすく色数が豊富
- こぎん刺し本来の雰囲気とは異なる刺しあがり
- 近年では敢えて25番刺繍糸を使ったこぎん刺しも楽しまれている
- 代用品としてはもちろん十分
5番刺繍糸
25番刺繍糸は1本1本引き揃えてから使う必要がありますが、同じ刺繍糸でも5番刺繍糸であればこぎん糸のようにそのまま使えます。
ちょっと細さは感じますが、やはり元からまとまった糸な分、個人的には25番刺繍糸より扱いやすいのでこぎん糸の代用品としてはこちらの方が好みです。
ただ、初心者の方が新たに購入する場合は後述の刺し子糸のほうが基本的にはよりおすすめです。
- 25番刺繍糸よりもこぎん糸に近い扱いが出来る代用品
刺し子糸
最後に紹介する代用品が刺し子糸です。
元はといえばこぎん刺し自体が刺し子の一種でもありますし、そもそも刺し子糸とこぎん糸は違いに迷う人が出るくらいよく似ています。
当然ですが和の雰囲気も良く出ますし、プロの作家さんでも刺し子糸をこぎん刺しに使っているのはよく見ます。比較的手芸店にも置いてありますし、最近は100均でも展開されているので新たに初心者の方が購入する手近な代用品としては個人的には一番おすすめです。
ただし注意点があり、刺し子糸はものによって太さにかなり差があります。
元々こぎん糸より刺し子糸の方が細い傾向にあるので、代用する刺し子糸はある程度太さのあるものを選んだほうが良いです。
- 一番近い仕上がりになるおすすめの代用品
- ただし、ある程度の太さが欲しいため細すぎる刺し子糸には注意
まとめ
- 新たに購入する代用品としては太めの刺し子糸が一番おすすめ
- 家にあるものでちょっと試したい場合は25番刺繍糸でも十分
- 雰囲気は異なるものの敢えて25番刺繍糸を使ったこぎん刺しも近年は人気
- 扱い方としては刺繍糸なら25番刺繍糸より5番刺繍糸のほうがこぎん糸に近い