白い布に黒糸で幾何学模様などを描いていくイギリスの伝統刺繍ブラックワーク。
シックな雰囲気で憧れる方も多い刺繍だと思いますが、このブラックワーク……過去に折角興味を持っても資料が少なく「具体的な刺し方がわからなくて始められなかった」という方も多いのではないでしょうか。
なので、今回の記事ではそのブラックワークの刺し方についての話をしていきたいと思います。
これまでブラックワークの刺し方が謎だった方、これから始めてみようと現在興味を持っている方は是非参考にしてみてください。
Contents
ブラックワークの刺し方には決まりが無い!?
まず初めに結論を言うと、ブラックワークの刺し方が謎になりがちなのは当然です。
これが何故かというと、実はブラックワークの刺し方には明確なルールが存在していないからです。
プロの先生方でも、皆さんそれぞれ刺し方が違うそうです。
……と、思うかも知れませんが、ブラックワーク自体は主にバックステッチやランニングステッチを応用したダブルランニングステッチ(ホルベインステッチ)といった超簡単なステッチのみで刺せるという、寧ろ初心者さんでも綺麗に仕上げやすいタイプの刺繍です。

ブラックワークの刺し方の例
例:ダブルランニングステッチで表裏を同じ形に

それでは、早速ダブルランニングステッチを使ってこちらの図案が完成するまでを順を追って見てみましょう。


まずは後で糸始末が出来る程度の糸端(6cm~)を残して刺し始めます。


こんな感じでランニングステッチをしながら進んで行きます。線が分岐しているところに当たった時はどちらに進んで行っても構いません。


また分岐があったので選んで進んで行きましたがこの線には突き当りがあったので、突き当たったところから折り返し、行きに刺さなかった部分を刺し埋めながら分岐地点まで戻って来ます。


同じように反対側も刺したら今度は上の分岐にランニングステッチで進んで……


また同じように刺して行きます。あとはひたすらこれの繰り返しです。




ひとまず表側が刺し終わったので……


最後に裏で糸始末をして完成です。これは刺した目にくぐらせて処理しています。

これさえあれば完璧!ブラックワークのおすすめ本
ここまで色々とブラックワークの話をしてきましたが、もし貴方がこれから是非ともブラックワークを始めてみたい!と思っている場合には、絶対的に参考用としておすすめ出来る本が一冊あります。
それはマガジンランドの『BLACK WORK』という本。
ブラックワーク刺繍はそもそもあまり日本語の本が無いので参考書の選択肢もほぼ無いのですが、選択肢の少なさ故の消去法ではなく、こちらの本が本当に分かりやすいので文句無しのおすすめです。
刺し方の具体例、考え方など沢山情報が詰まっていますし、もちろん図案も沢山掲載されています。

また、もっと他の図案本についても知りたいという方は合わせてブラックワーク刺繍図案の掲載本をまとめた別記事がありますので、良ければそちらにも目を通してみて下さい。

ブラックワークのキットはある?

ブラックワークまとめ
- ブラックワークの刺し方に明確なルールはない
- 基礎的なことの参考には「BLACK WORK」という本が超おすすめ!
- 種類は少ないが、ブラックワークのキットもある