単純な技法1つで進めて行くため、誰でも簡単に出来る刺繍がクロスステッチ。勿論、簡単さの中に奥深さもある手芸ですので、一度身につけてしまえば一生楽しめる素敵な趣味に出来ます。
でも、実践の為には何事も準備が必要です。そして、いざ始めようと調べていると専用針に刺繍枠……お手軽な印象の割にはどんどんと必要そうな道具の名前が出てきて、結局初心者は何をどこまで準備すればいいの?○○を買うと言ってもその中でどれを選ぶの?という疑問が湧いてしまってなかなか先に進めなくなる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな疑問を一気に解決させて行こうと思います!
Contents
いきなり結論!初心者さんに最低限必要なのはこの4つだけ!
初めに結論を言うと、絶対に必要なのはクロスステッチ針、刺繍糸、刺繍布、刺繍枠の4点のみです。
はい、一番の問題ぱぱっと解決!わかりやすい!本当に、まずはこの4つがあればクロスステッチが始められないことは無いでしょう。
だけど、その中でどれを選ぶべきなのか……というのはまだ迷っちゃいますよね。なので、ここからはまず針・糸・布・刺繍枠の選び方について個別に解説して行きますね。
クロスステッチ針
ポイントはたったの2点。必ずクロスステッチ針を買うことと、複数の号数の針が取り合わせになっているものを選ぶことです。
刺繍針には多くの種類がありますが、布目を数えながら刺していくクロスステッチの針はこの性質上、あまり尖っていない丸めの針先が特徴です。
これが何故かと言うと、一般的な洋裁用の縫い針やフランス刺繍針のように針先の尖った針を使うと布を割って痛めてしまう上に、単純に刺しにくいです。なので、必ずクロスステッチ針と書かれた専用の針を使用しましょう。
そして、このクロスステッチ針には号数(メーカーさんによってはNo.表記の場合もありますが意味は同じです)があるのですが、これは特定の号数のものを買うのではなく、初めはとりあえず多くの号数がセットになっているものを購入しましょう。
なぜなら適切な針は使う布や、糸の本数取りによっても違うのです。
これはやっていくうちに自分でこういうときはこれを使う!と把握していくしかないことなので、まずは選択肢を広く取ることをおすすめします。
このようなセットのクロスステッチ針はそう高いものではなく200~400円代で購入出来ますし、基本的には手芸メーカーさんから販売されているものの方が当然ながら質が良いです。ですが、消耗品(針は錆びてしまうものです)であることを考えると最初は不安だったら100均で買ってしまっても大丈夫です。後述の刺繍糸などと比べると影響は左程ありません。
刺繍糸
これもポイントは単純明快。25番刺繍糸という種類のものを買うことと、良いメーカーさんの糸を選ぶことの2つだけです。
実は刺繍糸にも番号が存在するのですが、クロスステッチやフランス刺繍に最も使われるのはこの25番刺繍糸です。最も一般的な刺繍糸ですので、刺繍用品の置いてある手芸店さんでしたら必ず置いてあります。5番があるのに25番が置いてないなんてことはありませんので安心してください。
勿論、他の糸を使ってクロスステッチをすることもありますが、初心者さんならまずは25番を買いましょう。
そしてもうひとつ大事なのが、良いメーカーさんの刺繍糸を買うことです。と言っても、これは特別難しく考えることではなく、一般的な手芸店でよく販売されているDMC、COSMO(LECIEN)、オリムパス、アンカーなど、有名なメーカーさんのものでしたらどれでも問題ありません。
つまり、100均の刺繍糸や時々ネットショップで見かける中国製の激安糸などは初心者さんにはあまりおすすめしませんよという意味です。
まずは安い物で試して、続けて行きそうだったら次は良いものを買おうと考える方は多いと思いますし、実際クロスステッチ針については始めは100均で購入してもOKとこの記事でも書きましたが、刺繍糸については間違いなく良いものを買った方が良いです。何故かというと、安い糸はとにかく扱い難いので刺繍糸の扱いに慣れていない初心者さんには寧ろ向いていないものなのです。
それを知らずに安い糸を使ってしまい
なんて思ってやめてしまうのは本当に勿体ないことです。なので、最低限刺繍糸だけは初めから良いものを使うことを当ブログではおすすめしています。
良いもの、と言ってもどこのメーカーさんも一束100円ちょっと程度のお値段です(買うお店によってはもっと安いこともあります)確かに100均の刺繍糸なら100円で10束くらい入っていたりするのですが、扱いやすさと出来栄えは本当に全然違いますよ。
ただ、100均の糸を全否定しているわけでもありません。あくまで私が人におすすめするならの話です。
それに、例えばダイソーの商品なので当然なのですが、この刺繍糸の質の悪さを考慮してもダイソーのビスコーニュキットなんかは総合的には初心者さんにもおすすめ出来る商品だと思います。
刺繍布
クロスステッチが出来る布には沢山の種類があります。リネンやコングレスなども有名ですが、初心者さんが最初に選ぶ布としてはアイーダ・ジャバクロス・インディアンクロスなど、ブロック織の生地を選べば間違いありません。
ただ、ここで注意したいのは、クロスステッチ布の目数です。カウントなどとも呼ばれます。一体これが何かというと、そのまま一目(つまり、クロス1つ)の大きさを表しており、この数字が大きい布ほど目が細かく、小さいほど目が粗いです。
肝心の選び方ですが、正直これは好みの領域の話です。確かに細かすぎる目数のものはあまり初心者さん向きではないのですが、前述のおすすめ生地は細かいと言っても限度があるので実際に手芸屋さんで見てピンと来たものを選ぶのが一番です。色なども沢山ありますしね。
ですが、中には近くに手芸屋さんがないので通販で買うしかないという方や、それでも決めきれない!と言った方も居るでしょう。その場合は、しろくろがあくまで個人的に一番万能だと思っているアイーダ14カウントかジャバクロス55をおすすめしておきます!
刺繍枠
これまでの3つと比べると一見無くても出来そうに見える刺繍枠ですが、必要です。
本当に時々「クロスステッチは刺繍枠無しでも出来る!むしろあるとやりにくい!」なんて言ってしまっている方を見かけるのですが、仕上がりに影響するものなので絶対に使ったほうが良いです。
ただ、例外もあり、小さい布に小さくステッチする場合(例えば小さいくるみボタンを作る時など)は、そもそも刺繍枠で布が挟めない場合があるので、勿論そういう時だけは仕方ないですし、刺繍枠が使えないほど小さいということは歪みが蓄積されていく程の数を刺さないということなので、気を付けて丁寧に刺していけばさほど問題ありません。布が硬めのものであれば尚良しです。
そして、肝心の刺繍枠の選び方ですが、これまで紹介した三種と違って長く使っていくものになるので、ネジ式で木の刺繍枠がおすすめです。サイズは直径8~15cm程度のものがよく使われます。
どのサイズのものを使うかは、自分がどれくらいの大きさのものを作っていくかで選ぶことになります。小さいものなら小さめの枠、大きいものなら大きめの枠……といった具合です。ですが、迷う場合は小さめの枠を選んだ方が無難です。
人によっては準備が必要なものを2つ紹介!
さて、ここまでに紹介した4つの道具だけで、クロスステッチは始められます!
ですが、ここではあと2つだけ、人によってはあった方が良いものと持っていない人は買っておいたほうが良いものがあるので、それらを簡単に紹介しておきます。
クロスステッチ図案・本
自分のデザインで刺繍をしたくて始める方や、最近増えているゲームのドット絵をクロスステッチ化するのが目的の方、もしくは特定のやりたい図案があって始めようと思った方には必要ないor既に手元に持っているだろうと思いますが、それ以外の方にはクロスステッチの本を一冊購入してみることをおすすめします。
幸い、クロスステッチは初心者向けの本も充実していますし、そもそもが簡単な技法ですので特別初心者向けと謳ったものではなくても実際に手芸店や書店に行って、自分の目で見て気に入ったものがあればそれを購入してしまって全く問題ないですよ!そのまま掲載されている図案を使った小物の仕立て方まで解説してある本なども多くあるので、そういった本を選ぶのも便利です。
糸切りばさみ
もし、あなたが一般的な洋裁用の糸切りばさみを持っていない場合は買っておきましょう。
糸切り挟みは突き詰めるとお高いものもあるのですが、手芸店で数百円のものを買えば問題なく使えますよ。
準備が面倒ならクロスステッチキットがおすすめ
クロスステッチキットについて
クロスステッチキットにはクロスステッチに必要なものがセットになって入っているので、購入すれば最も手軽にクロスステッチを始めることが出来ます。
ですが、一口にキットといっても、どこまで刺繍用品が入っているかはそのキットによって違うので、必ず何が入っていて、何が無いのかは確認しましょう。
全てのキットに入っていると思って良いのは図案・刺繍糸・クロスステッチ布。
多くのキットに入っているのがクロスステッチ針。
刺繍枠だけは入っているキットは限られていますが、初心者さん向けのキットに限定すれば入っているキットも少なくないです。
クロスステッチの始め方・準備するものまとめ
- 初心者さんが最低限用意すべきは針と糸と布と刺繍枠の4つだけ
- 図案本はあると便利
- 糸切りばさみは持ってなければ購入しよう
- ひとつずつ準備するのが面倒ならキットを買っちゃえ!